これが長編2作目となる期待の若手、市井昌秀監督による第30回PFFグランプリ受賞作。 心に傷を負った30代主婦の絶望と再生を力強いタッチで描き出す。 主演は森谷文子、共演に監督の妻でもある今野早苗。 彼女の妊娠が本作製作のきっかけとなり、実際の出産時も映画の撮影が行われ、それが物語のクライマックスとなっている。 工場で単純作業に従事する30代の女性、律子。 家では夫との関係も冷え切って潤いのない日々を送っていた。そんなある日、妊婦の千夏が臨時パートとして工場に入ってくる。 律子は先輩として彼女の世話を任され、一方の千夏も何かと律子を頼りにするようになる。 次第に2人の間に淡い絆が芽生え始め、それと同時に律子の凝り固まっていた心にもある変化が起こるのだったが…。