これが長編デビューとなる内藤隆嗣監督による第18回PFFスカラシップ作品。寂れた漁村を舞台に、その容姿とは裏腹に、どこまでもダンディを貫き周囲から浮きまくる冴えない男が繰り広げる不器用な恋の顛末を、絶妙な間で紡ぎ出される笑いと哀愁で綴る痛快オフビート・コメディ。主演は小手伸也、共演に宮本裕子。 小さな港町で漁師をしている万造は、38歳にして独身一人暮らしのわびしい日々。嫁が欲しくてたまらなかった。気合いを入れて臨んだ役場主催のお見合いパーティも、すべてが裏目となってみごとに撃沈。 ところが、そんな万造に思いがけない出会いが訪れた。 相手は、逃げられた男の連れ子を抱え、行く宛てもなく途方に暮れていたワケあり美女、美津子。 2人を家に住まわせることにした万造は、ほどなく美津子と恋に落ちる。 突然ひとりきりのわびしさから抜け出し、初めて味わう賑やかで楽しい日々に満ち足りた幸せを感じる万造だったが…。