架空の小藩“海坂藩”を舞台にした藤沢周平の短編時代小説を北川景子主演で映画化。 女でありながら剣の道を愛し、武士の家に生まれた女としての運命を受入れながらも、決して心の芯を曲げることなく凛として生きた一人の女性の姿を描く。 共演に甲本雅裕、宮尾俊太郎、市川亀治郎。監督は「青い鳥」の中西健二。 江戸時代、東北の小藩、海坂藩。組頭・寺井甚左衛門の一人娘、以登は、男にも劣らぬ剣の使い手。 ある日彼女は、下級武士ながら藩随一の剣士、江口孫四郎と出会う。 一度でいいから孫四郎と剣を交えてみたいとの想いが高まる以登。 父はその願いを聞き入れ、竹刀での立ち合いが実現する。結果は完敗だったが、真摯に向き合ってくれた孫四郎に対し憧れ以上の感情が湧いていた。 しかし、以登は婿を迎えなければならぬ身。 すでに片桐才助という許嫁がいた。 以登は孫四郎への想いを静かに断ち切る。 ところが数ヵ月後、孫四郎が大事なお役目で失態を演じ切腹したとの報せが届く。 やがてそれは、藩の重臣、藤井勘解由による陰謀だったと知る以登だが…。