第15回山本周五郎賞を受賞した吉田修一の同名小説を、「世界の中心で、愛をさけぶ」の行定勲監督によるメガホンで映画化した青春群像ドラマ。 現代の若者の内面に宿る“モラトリアム”をテーマに、マンションでうわべだけの共同生活を送る若者たちの日常が新たな同居人を加えたことで徐々に歪んでいくさまとその顛末を描く。 主演は「カイジ 人生逆転ゲーム」の藤原竜也。 都内のマンションをルームシェアする4人の男女。 映画会社に勤める健康オタクの直輝はこの部屋に最初から住んでいる最年長。 一方、イラストレーターで雑貨屋店員の未来は、おかまバーの常連。 また、先輩の彼女に恋をした大学3年生の良介は告白する勇気が出ずに悩んでいる。 そして無職の琴美は若手人気俳優と熱愛中。 そんな彼らはそれぞれ不安や焦燥感を抱えながらも、“本当の自分”を装うことで共同生活における互いの均衡を保っていた。 しかし、いつしか男娼のサトルがこのマンションに住み着くのと時を同じくして、町では女性を狙った暴行事件が連続して発生、これを境に彼らの穏やかな日常は次第に歪み始め、やがて思いもよらない事態を招いていく…。