荻原浩の同名小説を「特命係長　只野仁」の高橋克典主演で映画化したクライム・エンタテインメント。
人生に追いつめられた主人公が家出中の少年と出会い誘拐を企てるが、父親がヤクザだったばかりに逆に追われるハメとなる中、少年との間に奇妙な絆が芽生えていくさまを、コミカルなタッチを織り交ぜ軽快なテンポで綴ってゆく。
監督は「ぼくのおばあちゃん」の榊英雄。

伊達秀吉は何をやっても上手くいかず、ついに自殺を決意するが、それすらも失敗してしまう。
そんな時、家出をしたという少年・伝助と出会う。
彼の家が大きい屋敷と知り、咄嗟に誘拐を思いつく。
ところが、運悪く伝助の父親は暴力団組織“篠宮組”の組長だった。
警察に知らせることなく、組員総出で犯人探しが始まる。
一方、篠宮組のただならぬ動きを察知した警察側も、真相を掴めぬまま、彼らの後を追い始めるのだったが…。