1912年、フランスのパリ郊外サンリス。家政婦として生計を立てている貧しく孤独なセラフィーヌ。 彼女は草木や花々に話しかけ、植物など自然のもので自ら絵の具を作り、部屋に籠もって黙々と絵を描く日々を送っていた。 そんなある日、彼女の働く家にアンリ・ルソーを見出したドイツ人画商ヴィルヘルム・ウーデが妹と共に引っ越してくる。 そして、その家に置かれていたセラフィーヌの絵に心奪われたウーデは、彼女に援助を申し出るのだった。こうして画材を自由に手に入れられるようになり、絵を描くことにますます情熱を注ぐセラフィーヌ。 だが1914年、第一次世界大戦が開戦、敵国の人となったウーデは止むなくフランスを離れることに。 1927年、これまでと変わらず家政婦をしながら絵を描き続けていたセラフィーヌは、フランスに戻ってきたウーデと再会を果たす。やがて、再びウーデの援助を受けることになったセラフィーヌは、次第にその名が知られるようになり金銭的にも豊かになっていくのだが…。