グッチやイヴ・サンローランでの活躍などで知られるファッション界を代表するデザイナー、トム・フォードが、自身念願の映画監督デビューを飾ったヒューマン・ドラマ。 クリストファー・イシャーウッドの原作に監督自身の体験も織り込み、愛する者を失い絶望の中で自らも死を決意した男が送る運命の一日を美しい映像で丁寧に綴ってゆく。 主演は「ブリジット・ジョーンズの日記」のコリン・ファース。共演に「ブラインドネス」のジュリアン・ムーア。 1962年、ロサンゼルス。 大学教授のジョージは、16年間共に暮らしたパートナー、ジムを交通事故でなくして以来、8ヶ月に渡り悲嘆に暮れていた。そして今日、その悲しみを断ち切り、人生に終止符を打とうと決意する。 身の回りを整理し、最期を迎える準備を進めていくジョージだったが、大学ではめずらしく自らの信条を熱く語り、ウンザリしていた隣家の少女との会話に喜びを感じ、かつての恋人で今は親友の女性チャーリーと思い出を語らい合うなど、その日は些細な出来事がいつもと少し違って見えるのだった。 そして一日の終わりを迎えようとしていたジョージだったが、そんな彼の前に教え子のケニーが現われ…。