フランスの名匠ルイ・マルが手掛けた1957年の傑作サスペンスを、「のだめカンタービレ」の吉瀬美智子と「トリック」の阿部寛主演でリメイク。 完全犯罪を目論む愛人関係の男女を軸に、ふとしたアクシデントをきっかけに運命を狂わせ、不安と焦りから破滅の道へ絡み合ってゆく4人の男女の顛末を緊迫感溢れるタッチで描く。 監督は「独立少年合唱団」「いつか読書する日」の緒方明。 大企業、手都グループの会長夫人・芽衣子と、会長に拾われた医師・時籐隆彦とは愛人関係。 2人はある時、芽衣子の夫・孝光を自殺に見せかけ殺害する周到な計画を企てる。それはものの15分で終わる完全犯罪のはずだった。 当日、芽衣子が約束の場所で待つ中、手都ビルの会長室へ侵入し、孝光殺害に及ぶ時籐。しかし運悪く、乗り込んだエレベーターが突然停止し、その中に閉じ込められてしまう。その時、ビルの外では一組の無軌道な若いカップルが停めてあった時籐の車を盗み出す。 ちょうど同じ頃、芽衣子のほうは、予定の時間を過ぎても一向に現われず、連絡もつかない時籐に、次第に苛立ちと不安を募らせるのだったが…。