映画プロデューサーだった父の突然の自殺に直面し、遺された家族がそれぞれの形でその悲劇を乗り越えていく姿を優しく見つめた感動ドラマ。 監督はこれが長編2作目のミア・ハンセン=ラヴ。本作は、彼女のデビュー作でプロデュースを務める予定だったアンベール・バルザンの自殺という実体験から生まれた物語とのこと。 映画プロデューサーのグレゴワール・カンヴェルは、精力的に働く“仕事人間”ながら、妻シルヴィアと3人の娘たちを心から愛する良き家庭人でもあった。 ところが、彼の会社はいまや火の車で、追いつめられたグレゴワールは最後に自ら命を絶つ道を選択してしまう。 やがてシルヴィアは、グレゴワールの遺志を継ぐ覚悟を固め、会社の再建と製作中だった映画の完成のために奔走する。 一方、幼さゆえに父の死をよく理解できない次女と末娘に対し、年頃の長女クレマンスは、父の死を受け止めるべく彼女なりの形で悲劇と向き合っていく。