「トト・ザ・ヒーロー」「八日目」で世界を魅了した奇才ジャコ・ヴァン・ドルマル監督が、13年の沈黙を破り撮り上げたSFヒューマン・ファンタジー。 医学の発達で不老不死の世界となった近未来を舞台に、もはや唯一にして最後の“死を迎える人”となった世界最高齢の老人が、自らの過去を振り返り、彼が選んだ、あるいは選んだかもしれない3人の女性と辿る幾通りもの人生を美しい映像とともに壮大なスケールで描き出していく。 西暦2092年。 そこは、もはや人が死ぬことのない世界。 そんな中、死を迎える最後の人間となった118歳の老人ニモに世界の注目が集まっていた。 やがて彼は、記者の質問に応えて自らの過去を思い出し、語り始める。9歳のニモ。 彼の前には3人の少女、赤い服のアンナ、青い服のエリース、黄色い服のジーンがいた。 彼女たちそれぞれとの結婚生活に思いを馳せるニモ。 そんなある日、両親の離婚という悲劇が訪れる。 そして駅のプラットホームで、電車に乗り込む母について行くのか、父と一緒に見送るのかという選択を迫られるニモだったが…。