台湾期待の新鋭・トム・リン監督が、自身の高校時代を重ね合わせて描く切なくも瑞々しい青春グラフィティ。 いつも一緒に遊んで悪童グループを形成している男子高校生7人と2人の女子高生が織りなす儚くもかけがえのない青春の日々を、作品の舞台となる1996年当時に実際に起きた台湾プロ野球の八百長事件と絡めてリアルかつノスタルジックに綴ってゆく。 1996年。 9月は新たな始まりの季節。 高校3年生となったタンは、あいかわらずいつもの仲間7人で一緒に楽しく騒いでは、ハメを外しすぎて教官室に呼び出される日々。 学年も性格もバラバラな7人だったが、憧れのプロ野球選手リャオ・ミンシュンの試合を観戦したり、夜のプールに忍び込んだりと、いつも一緒につるんで変わらぬ友情を築いていた。 しかし、1年の女子ペイシンは、同級生のチーションをそんな不良グループから引き離そうと世話を焼く。 一方タンはグループのリーダー、イェンに憧れながらも彼の恋人ユンに秘かな恋心を抱き、イェンの女グセの悪さに反発を覚え始める。