50年も連れ添ってきた、丸山忠吾と丸山サチ子の夫婦。 そんな二人の姿を孫娘である武井彩乃がビデオカメラで記録することに。 平穏で平凡な毎日を送っていた夫婦だったが、サチ子が認知症だと診断され、ほどなくして忠吾のガンが見つかる。 病が進んでいってしまう祖父母、介護に必死な母親の姿などをカメラ越しに見つめながら、老いや別れという現実をかみしめていく彩乃。 やがて、サチ子は彼女のことを忘れるまで認知症が進んでしまうが、それでも夫のことだけは何かと心配し続ける。 それぞれがんと認知症と診断された、長年共に平穏な人生を送ってきた老夫婦の姿を追ったドキュメンタリー。 彼らの孫である武井彩乃がビデオカメラを回し、病気が進行していく祖父母の姿や介護疲れの母親のリアルな現実を切り取っていく。 監督の横山善太が伝える高齢化社会の実態はもとより、家族のきずなや愛情に基づく視点に気が付かされる点も多い。