「フラガール」「悪人」の李相日監督が、クリント・イーストウッド監督・主演による92年の傑作西部劇を、舞台を開拓時代の北海道に移し、実力派日本人キャストでリメイクした感動ドラマ。 かつては悪名を轟かせながらも一度は刀を封印した男の矜持と、昔の仲間との再会をきっかけに辿る悲壮な運命の旅路を重厚な筆致で描き出す。 主演は「沈まぬ太陽」「硫黄島からの手紙」の渡辺謙、共演に柄本明、柳楽優弥、佐藤浩市。 1880年、北海道。かつて幕府軍最下層の兵士として幕末の志士を斬りまくり、“人斬り十兵衛”と恐れられた男、釜田十兵衛。 彼は、落ち延びたこの地で一人の女性と出会い、所帯を持つ。 その妻は3年前に他界し、今は残された2人の子どもと共につましく静かな生活を送っていた。 しかし、最北の地での暮らしは過酷を極め、食べるものにも事欠く有様。 そんな時、かつて幕府軍として一緒に戦った仲間、馬場金吾が現われ、賞金首の話を持ちかける。 “一緒に来てくれるだけでいい”と言う金吾に対し、もう人殺しはしないという亡き妻との約束を理由に、一度はこの申し出を断る十兵衛だったが…。